挫折体験が少ないと　うつ病 新型うつ病になりやすい

うつ病にしても　新型うつ病にしても　大人だけでなく　子どもが　発症する事例は、少なくありません。Fさんの　家は、祖父も父親も　医師でした。

母親は、看護師という　家庭で　Fさん自身　恵まれた　子ども時代を送っていました。そして　私立の進学校に　合格。将来　医師を目指すのは、当然で　家族も本人も　そう思っていました。中学時代のFさｎは、野球部のキャプテンで　生徒会長　勉強もでき　スポーツ万能。精かんな顔をしており　女子からも　モテていました。当然　高校でも　部活に勉強に恋愛に充実した毎日を　送っていました。半年も経ったころ　同級生の中には、中退する子が出てきました。勉強がついていけなくなり　自主退学した子もいました。不登校で　中退する子と　経済的理由で　中退する子もいました。授業料を３カ月以上滞納し　中退していく子もいました。経済的理由で　修学旅行に行けない子もいました。

私立高校なので　学費は、高いのですが　Fくんの家は、裕福で　親の事業の失敗で　学費が　払えず　中退していく　同級生を見ても他人事でした。自分は、お金持ちの家に生まれて　良かった　と　思っていました。豊かな生活が、一生　続くと思っていたし　家族みんな　が　健康で　いつまでも　生きていると　信じて疑いませんでした。

しかし　祖父が、亡くなり　歯車が　狂い始めました。1ヶ月も　経たないうちに　今度は、父親が　亡くなったのです。アルコールの飲み過ぎによる　慢性膵炎でした。母親は、憔悴しており　自分は、医師になるべく　進学したのに　母親を助けることもできない・・ましてや　大学の医学部に　通うことが　可能なのか？？Fくんは、自問自答しました。

何不自由なく　生活し　優秀で　お金持ちで　ひのうちどころが　無かったFくん。親が　引いたレールの上を　迷うことなく　つきすんできたのに　　突然の挫折、路頭に迷いはじめます。先生の授業が　分かりにくい　教室がザワザワしていて　勉強に集中できない　学校の不満を　訴えるようになりました。日中は、元気なのに　朝になると手足が鉛のように重い　といい　高校に通わなくなりました。

甘やかされて　育つと　わがまま　になるというし　厳しく　育てると　ガマンができる子に　育つと言われていますが　実際　子育ては、それほど　単純なものでは　ありません。子どもの要求を　何でも　聞きいれてしまえば　わがままになるだろうし　　厳しい叱責ばかりの環境で　育った子は、鬱積した　イライラをつのらせていることもあります。だから　厳しく育てた　甘やかして　育てた・・は、無関係かもしれません。

子どもは小さいころから、成功と　失敗と　体験します。国語　算数　理科　社会　の　テスト　ピアノや　スイミングのテスト　漢字検定　合格　不合格・・を経て　自分の苦手なところや　得意なところを　認識していきます。今の子供たちに　多い　うつ　や　うつ症状。挫折体験が　少ないために 心が弱く　不安定になりやすいといわれています。

気をつけたい　過保護と過干渉

親子関係で　特に注意したいのは、過度に　子供の世話を焼くことです。必要以上に　子供を甘やかし　子離れ　親離れできない関係になります。そのため　子どもに注意をすると　　教師や周りの大人に　対し　モンスター・ペアレントとなり　反撃します。過保護が、子どもの欲求通りに　保護者が肩代わりするのに対し　過干渉は、思春期の子供の友達関係や　恋愛を　否定したり　子供の将来に対する　夢や思考まで　干渉しすぎることです。子どもは、操り人形のように　育ち親の指示が無いと　自分で決められません。

人生の中では、さまざまな失敗や挫折が　あります。「疲れた」「眠い」「ダメだー」「つまんない」常に　マイナスな言葉しか　出てこない子「私って　運が良い」「ラッキー」とポジティブな子。この違いは、親の育て方に影響を受けます。誰かと　常に比較して　否定的な言葉を無意識に言ってしまったり　期待しすぎてマイナスなことを　言ってしまったり・・大事なことは、子どもが、失敗したとき　挫折した時の　声のかけかた接し方なのです。テンションが　上がってるときより　テンションが下がっているときの　声のかけ方次第で　子どもの　もののとらえ方が　違ってきます。